「旅客船への配慮を」 北埠頭活用で協会が見解

2018年05月12日

地域

観光拠点としての活用が検討されている鹿児島港本港区=2017年12月、鹿児島市(二宮忠信さん提供)

観光拠点としての活用が検討されている鹿児島港本港区=2017年12月、鹿児島市(二宮忠信さん提供)

 鹿児島港本港区エリア(鹿児島市)を活用したまちづくりの方向性を考える県の検討委員会(宮廻甫允委員長、11人)が10日、鹿児島市で初会合を開いた。県の調査では奄美・喜界航路の定期船が利用する北埠頭(ふとう)について、既存施設を再利用した飲食・物販や観光案内の機能が必要との提案も示された。

 

 本港区エリアは離島航路の乗船場や商業施設「ドルフィンポート」がある。訪日外国人が増える中、三反園訓知事は観光拠点化を目指し、本年度中にグラウンドデザイン(全体構想)を作る考えだ。

 

 北埠頭は外国クルーズ船の受け入れが4月に始まった。待合所や貨物上屋は十分に利用されておらず、▽物販や飲食▽観光案内―などの必要性が指摘されている。一方、離島航路の船会社との調整が課題に挙がっている。

 

 協議では、欠席した県旅客船協会の有村和晃会長(マルエーフェリー社長)の意見として「国内外から観光客を呼び込むための拠点づくりには賛同している。ただ、港を整備するときは円滑な荷役作業や旅客船の定時運航に支障がないよう配慮してほしい」との見解が示された。