サンゴ研と喜界町が包括連携協定 研究促進と地域振興に期待

2022年06月22日

地域

包括連携協定を締結した喜界町の隈崎町長(左から3人目)とサンゴ研の渡邊理事長(同4人目)ら=21日、喜界町

喜界町と喜界島サンゴ礁科学研究所は21日、地域社会の発展と教育・研究の充実に向け、包括連携協定を結んだ。産業振興や人材育成などさまざまな面で連携し、地域資源を活用した同研究所の教育・研究活動の促進と、研究成果や知的財産を生かした地域の活性化を図る。町と同研究所は「研究機関と地域が協働し発展を目指す一つのモデルケースになる」と期待した。

 

喜界島サンゴ礁科学研究所は、国際的なサンゴ礁の研究拠点として2015年8月に旧早町小学校跡地に開所。調査・研究とともに、サンゴ礁文化の伝承活動や環境保全、地域資源の普及に取り組んでいる。

 

相互に連携・協力する事項は①地域づくり②教育・人材育成③研究④サンゴ礁保全⑤産業振興⑥観光振興─など。今後の計画として、喜界町のジオパーク認定に向けた推進体制の構築、文化継承や情報共有を目的とした官民一体の連絡会議の創設・運営、児童生徒や住民の教育活動の充実などを予定している。

 

同日町長室であった締結式で隈崎悦男町長は「パートナーとして今後さらに連携を深めることで、島民の地元への気付きを促すとともに、島外への発信にもつながる」と期待。

 

同研究所の渡邊剛理事長は「研究機関と地域の協働がよりよい未来を考える一歩になる。この取り組みを『喜界島モデル』として、奄美群島の他地域、海外にも展開していきたい」と語った。