シェアサイクル始まる エコバイク社、32台導入 徳之島

2018年06月28日

地域

エコバイク社のシェアサイクルサービス開始に伴い、設置されたステーション=27日、伊仙町伊仙

エコバイク社のシェアサイクルサービス開始に伴い、設置されたステーション=27日、伊仙町伊仙

 【徳之島総局】シェアサイクルサービスを提供するecobike㈱(エコバイク、本社・東京都千代田区、奥野里美社長)は27日、徳之島3町で同サービスの運用を開始した。自転車を駐輪するステーションを島内12カ所に設置し、電動付きを含む自転車32台を導入した。エコバイク社のサービス運用は県内初で、「徳之島は景色を楽しみながらサイクリングする絶好のスポット。住民にも利便性の高い交通手段として使ってほしい」としている。

 

 同社は不動産総合サービスのAPAMAN㈱(アパマン、同、大村浩次社長)の子会社で、昨年10月に設立された。OpenStreet㈱(オープンストリート、本社東京都港区、横井晃社長)の自転車シェアリングシステム「HELLO CYCLING」を活用して、アパマンショップ店頭や管理物件などにステーションを設置し、シェアサイクルサービスの全国展開を目指している。

 

 アパマン社と伊仙町は今年4月、包括連携協定を締結し、互いが持つ資源の活用法を模索。同社側から町に対し、町内で同サービス実施の提案があり、効果波及の観点から3町全域で運用が決まった。

 

 町別のステーション数は伊仙町5カ所、天城町4カ所、徳之島町3カ所。3町の役場のほか、公共施設や民間宿泊施設に設置されている。自転車はどこのステーションにも返却できる。自転車には衛星利用測位システム(GPS)機能が搭載されており、利用者の移動先などの情報が地元自治体側にも提供されるという。

 

 料金は15分60円で、一日最大1千円。利用者はスマートフォンでオープンストリート社のホームページから専用アプリケーションをダウンロードして、ステーションの検索や利用予約、決済まで一連の手続きを行う。

 

 エコバイク社は、今後地元側から要望があれば、ステーションや自転車の増台も検討するという。同社担当者は「徳之島の観光活性化に貢献できれば」と述べ、徳之島町の担当者は「ステーションが増えれば利便性が高まる。観光客や住民の交通手段として期待したい」と話した。