プロ入りの夢、実現 大島の大野投手に期待 ドラフト会議

2022年10月21日

地域

関係者から胴上げで祝福される大野=20日、奄美市名瀬の県立大島高校

2022年のプロ野球のドラフト(新人選手選択)会議が20日、東京都内で開かれた。奄美関係では奄美市名瀬の大島高校から大野稼頭央投手(18)が、福岡ソフトバンクホークスに4位指名された。地元高校からは1990年に喜界高から広島東洋カープに3位指名された高橋英樹さん以来2人目。プロ入りの希望を早くからアピールしていただけに、夢を実現させた大野投手の今後に期待がかかる。

 

大野投手は2004年8月6日、龍郷町の出身。175㌢、65㌔。左投げ左打ち。戸口小1年でソフトボール、同3年から龍郷野球スポーツ少年団で軟式野球を始めた。龍南中3年時に龍郷選抜チームとして離島甲子園に出場し、4強入りに貢献した。

 

県本土の強豪校から誘いもあったが、島の仲間からの気持ちに応え、「島から甲子園」を目標に掲げた。大島高では1年秋からエース。2年秋の県大会で離島勢初の優勝と、九州地区大会の準優勝を果たした大島高野球部を支える柱として、全国の野球関係者から大きく注目された。

 

今春の選抜大会は明秀日立(茨城)と対戦し、1回戦で敗退。夏の県大会は決勝で敗れ、再度の甲子園出場は逃したものの、その活躍で島内外に「大高旋風」を巻き起こした。

 

細身だが身体能力が高く、昨秋の県大会と九州大会準々決勝までの9試合89イニングを一人で投げ抜き、今夏の県大会も決勝までの全6試合49イニングを完投するなどスタミナも抜群。最速146㌔。変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップなどを操る。