伝統的工芸品全国大会に奄美から5人参加

2018年11月06日

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多くの来場者でにぎわった本場大島紬の泥染め体験ブース=3日、福岡市(提供写真)

多くの来場者でにぎわった本場大島紬の泥染め体験ブース=3日、福岡市(提供写真)

 全国の伝統的工芸品が一堂に集結する「第35回伝統的工芸品月間国民会議全国大会」(経済産業省など主催)が1~4日、福岡県福岡市で開催された。奄美からは本場大島紬の伝統工芸士5人が参加し、泥染めの実演と体験ブースで来場者に奄美の伝統工芸品の魅力を伝えた。

 

 大会は毎年、国が定める伝統的工芸品月間の11月に、各工芸品産地の持ち回りで開催。陶磁器や漆器、織物などの伝統工芸士が全国から集まり、工芸品の展示・販売、制作実演・体験などのイベントが行われる。

 

 1日は、同大会と合わせて開かれる第37回全国伝統工芸士大会の式典が福岡市の屋内イベント施設であった。10年以上伝統工芸士会の役員を務めたとして、本場大島紬伝統工芸士会の古田重彦氏が功労者表彰を受賞した。

 

 2~4日は、福岡市のコンサートホールで、伝統工芸品制作を見学できる「伝統工芸ふれあい広場」、工芸品を展示・販売する「全国くらしの工芸品展」などがあった。全国96工芸品の産地から約500人が参加した。

 

 本場奄美大島紬伝統工芸士会(南愛子会長)は、2007年の鹿児島大会以来11年ぶりに「伝統工芸ふれあい広場」に参加。泥染め体験は初の試みだったが、老若男女問わず、3日間で約100人が訪れたという。

 

 本場奄美大島紬伝統工芸士会の南裕和事務局長(72)は「他の工芸品の情報も得られる貴重な機会。後継者育成につなげていきたい」と話した。

 

 「全国くらしの工芸品展」には、鹿児島市の本場大島紬織物協同組合(窪田茂理事長)が出展。大島紬の反物や小物、洋服などを展示、販売した。