和泊町の西郷南洲記念館、入館者が急増

2018年04月05日

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大河ドラマ「西郷どん」効果で17年度の入館者数が過去最多を更新した西郷南洲記念館=4日、和泊町

大河ドラマ「西郷どん」効果で17年度の入館者数が過去最多を更新した西郷南洲記念館=4日、和泊町

 和泊町和泊にある西郷南洲記念館(和泊町歴史観光交流館)の2017年度入館者数は前年度比93%増の4431人で、過去最多を更新した。NHKの大河ドラマ「西郷(せご)どん」の放送が始まった1月以降は特に入館者が増え、2月は月最多の751人。記念館の担当者は「ドラマの効果がはっきりと数字に表れている。しばらく勢いは止まりそうにない」と反響に驚いている。

 

 同施設は観光や生涯学習の拠点として、西郷謫居(たっきょ)の地に町が奄振事業の交付金を活用して整備、11年7月に開館した。西郷の胸像や等身大ジオラマ、関係資料などが展示されている。

 

 入館者数は初年度(7月~翌年3月)が2732人、12年度が3257人で、その後は次第に減少。16年度は2291人だったが、大河ドラマの宣伝効果もあって17年度はほぼ倍増した。

 

 屋外には西郷隆盛が入牢したとされる格子牢の復元施設があり、格子牢のみの見学者も17年度は2280人で過去最多だった。今年3月には開館からの累計入館者数が2万人を突破した。

 

 同記念館の宗敦さんは「今後は大河ドラマの舞台が奄美大島、沖永良部島へと移っていき、7月からは沖縄との空路の直行便も就航する。18年度はさらに入館者が増えるのではないか」と予想。雑誌やテレビなど記念館へのメディアの取材依頼も増えているという。

 

 和泊町は18年度当初予算に「西郷どんプロモーション事業費」として約700万円を計上した。今後、NHKとタイアップして記念館で大河ドラマのパネル展示などを計画し、南洲神社近くの町有地に大河ドラマ村の整備を予定している。

 

 西郷南洲記念館の開館時間は午前9時~午後5時。月曜日が定休日。