奄美図書館200万人達成 渡辺晴君8歳「最高です」 開館から14年

2023年10月30日

地域

入館200万人目となった渡辺晴君の家族と奄美図書館の加峯美由紀館長(後列左から2人目)=29日午前11時ごろ、奄美市名瀬

奄美市名瀬の県立奄美図書館(加峯美由紀館長)は29日、入館者が200万人を突破した。200万人目となった同市笠利町の渡辺晴君(8)=赤木名小3年=は「最高です」。記念セレモニーがあり、加峯館長が認定証や大島紬のブックカバー、特別貸出券などを贈呈し、晴君がくす玉を開いて節目を祝った。

 

晴君は母ときょうだいらと月1、2回来館。ドラえもんが分かりやすく解説してくれる「科学ワールド」シリーズが大好き。「本はおもしろいし楽しい。読むと新しいのを読みたくなる。だから図書館に来るのもおもしろくて楽しい」と笑顔で話した。

 

奄美図書館は2009年4月23日開館。奄美群島の文化振興を担う中核施設で、郷土資料コーナーや学習室、大小会議室など備える。前身の県立図書館奄美分館の初代分館長を務めた作家島尾敏雄の記念室もある。

 

入館者は12年4月に50万人、15年7月に100万人、18年12月に150万人。20年以降はコロナ禍でやや伸び悩んだが、開館から14年で200万人となった。

 

開設時の年間入館見込みは11万人で、計画を上回るペースで推移している。加峯館長は「幅広い事業展開と対象者を勘案した情報発信などが奏功しているのだと思う」。その上で「働き盛りの世代にもっと利用してもらうよう、さらに工夫したい。地域の課題解決に役立ち、地域と共に成長していく図書館でありたい」と今後を見据えた。