奄美市名瀬で食育・地域づくりシンポジウム

2019年02月11日

地域

郷土料理の継承や食育を通した地域づくりについて考えたシンポジウム=10日、奄美市名瀬

郷土料理の継承や食育を通した地域づくりについて考えたシンポジウム=10日、奄美市名瀬

 食育と地域づくりについて考えるシンポジウムが10日、奄美市名瀬のAiAiひろばであった。食育シニアアドバイザーで鹿児島女子短期大学名誉教授の福司山エツ子さんが「栄養バランスのよい楽しい食事が健康な体と心を作る。地域の先輩たちから古里の味を教わり、次の世代へ継承してほしい」などと語った。

 

 シンポジウムはNPO法人奄美食育食文化プロジェクト(久留ひろみ理事長)主催。福司山さんは講演で「長寿の島といわれる奄美でも、健康診断の平均値は良いとは言えない」と指摘。野菜や豆、魚介類が多く使われた和食や郷土料理を推奨した。

 

 シンポジウムは「郷土料理を次世代に伝えましょう」をテーマに、福司山さんと県大島支庁総務企画部長の田中完氏、奄美市議会議員の松山さおり氏、沖縄県で伝統食の普及に努める田崎聡氏が語り合った。

 

 「郷土料理を習う場所がない」「生活の変化で子どもたちが郷土料理の味になじんでいない」などの意見があり、福司山さんは「道具や味は時代に合わせてアレンジしてもいい」「身近なお年寄りから料理を教えてもらい、みんなで一緒に食べることが元気な地域づくりにも役立つ」などとアドバイスした。