島嶼研奄美分室、紬会館へ移転  奄美市

2019年04月19日

地域

本場奄美大島紬会館に移転した鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室=18日、奄美市名瀬

本場奄美大島紬会館に移転した鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室=18日、奄美市名瀬

 鹿児島大学の国際島嶼教育研究センター奄美分室は奄美市名瀬柳町の旧奄美市水道課庁舎から名瀬港町の本場奄美大島紬会館6階に移転し、1日に新拠点での業務が本格スタートした。6月上旬に開所セレモニーを開催予定。

 

 同センターの奄美分室は、世界自然遺産登録を見据えて奄美の自然や文化を含む総合的な調査、研究を進め、地域との共同研究・事業を展開するため2015年に開設した。

 

 移転は旧水道課庁舎の解体に伴う。旧分室の広さ75平方㍍対し、新分室は研究室90平方㍍、展示スペース45平方㍍と大幅に拡張された。将来的にはセミナー室や実験室なども同じフロアに集約する計画だという。

 

 展示スペースでは奄美群島関連の書籍や資料なども閲覧可能で、職員に声を掛ければ実体顕微鏡も使用できる。開所時間は平日の午前9時~午後4時。

 

 同センターの高宮広土教授らは「研究内容を地元の方に知ってほしい。アクセスしやすく入りやすい空間になったので、勉強会でも個人的でも気軽に来ていただければうれしい」と話した。

 

 同センターは22日、鹿児島市の鹿大郡元キャンパスで第195回研究会を開く。「世界文化遺産『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』における『天草の﨑津集落』について」と題し、天草市観光文化部文化課の中山圭さんが講演。中継で奄美分室からも参加できる。予約不要、参加無料。問い合わせは電話0997(69)4852奄美分室。