木管三重奏で聴衆魅了 トリオダンシュ・キリシマ公演 天城町

2022年08月05日

地域

息の合った演奏で観客を魅了したトリオダンシュ・キリシマ=7月29日、天城町防災センター

総勢約70人の音楽家たちが県内各地で演奏を披露する霧島国際音楽祭(県など主催)の天城町公演が7月29日、同町防災センターであった。ファゴット、クラリネット、オーボエの3奏者で構成する「トリオダンシュ・キリシマ」が出演。木管楽器の柔らかな音色が織りなす美しい旋律で、訪れた約150人の聴衆を魅了した。

 

天城町での同音楽祭公演は町制60周年で開催した昨年に続き2回目。井上俊次さん(ファゴット)、三界秀実さん(クラリネット)、広田智之さん(オーボエ)が出演し、ドビュッシーの「リトルニグロ」で幕を開けた。

 

プログラムは2部構成で前半はクラシック曲やオペラ曲を演奏。後半はジャズやテレビドラマ「篤姫(あつひめ)」「西郷(せご)どん」のテーマなど県民なじみの曲も披露した。

 

町から地場産のパッションフルーツを贈呈するサプライズ演出もあり、最後の曲となったジャズの名曲「イン・ザ・ムード」では、軽快なリズムに乗って聴衆も手拍子を打って盛り上がった。

 

来場した豊村美友さん(天城中2年)は「生の演奏が聴けるめったにない機会なので聴きに来た。それぞれの楽器の音色がとてもきれいだったし、ファゴットの大きさに少し驚いた。私の好きなテレビドラマの曲も演奏してくれたので楽しかった」と感想を述べた。

 

三界さんは父親が龍郷町出身で、著名な作曲家、三界稔さん(1901~1961年)のおい。曲の合間で稔さんの作曲した「島育ち」のメロディーを披露した三界さんは「徳之島に来るのは久しぶりで公演を楽しみにしていた。温かく迎えてもらい、新たな出会いも生まれた」と感謝を込めた。