検査キットなど笠利診療所へ寄贈 三重県のクリニック

2022年01月21日

地域

みえ呼吸嚥下リハビリクリニックからの支援物資に感謝する橋口所長=18日、笠利診療所

新型コロナウイルスの爆発的感染が続く奄美大島を支援しようと、三重県亀山市のみえ呼吸嚥下(えんげ)リハビリクリニック(井上登太院長)はこのほど、奄美市笠利町の笠利診療所(橋口真征所長)へ、新型コロナウイルスの検査キットや防護服など計2000点以上を寄贈した。同クリニックに勤務する奄美出身者が懸け橋となって実現。橋口所長は「いつ次の波が来るか分からない中、備蓄があることで余裕を持って診療ができる。大変ありがたい」と感謝した。

 

同クリニックで看護部長を務める笠利町出身の藤澤ゆみさん(60)が、年明けの奄美の状況をニュースで知り、井上院長に相談したところ、すぐに物資の寄贈が決まったという。

 

支援物資の内容は、新型コロナウイルスの抗原定性検査キット300セット、血中酸素飽和度を測るパルスオキシメーター8個、防護服250着、手袋1100枚、フェイスシールド400枚以上。

 

笠利診療所では1月初旬から発熱の患者が増え、6日ごろには1日20人ほどが発熱で来院。8、9日は休みの予定を変更し、発熱外来として対応した。

 

橋口所長は「今は少し落ち着いたが、まだ油断できない。今後在宅医療への備えも重要になるので、全国的に品薄になっているパルスオキシメーターは特にありがたい」と話した。

 

同クリニックは2020年4月にも笠利診療所へマスクを寄贈しており、井上院長は、「困っている奄美の皆さんのために何かできることはないかと思い(寄贈を)決めた。過去に2回訪れたことがあり、個人的にも思い入れがある土地。コロナが落ち着いたらまた行ってみたい」と話した。