震災で漂流か 石巻の備品着く 瀬戸内町阿木名

2020年09月11日

地域

東日本大震災時の津波で流され、海岸に流れ着いたとみられる石巻魚市場の備品=8日、瀬戸内町阿木名

東日本大震災時の津波で流され、海岸に流れ着いたとみられる石巻魚市場の備品=8日、瀬戸内町阿木名

 2011年3月11日の東日本大震災時に発生した津波で流されたとみられる宮城県石巻魚市場のプラスチック容器が8日、瀬戸内町阿木名の海岸で見つかった。9年半の時を経て見つかった漂着物に地元住民も驚き、「震災を忘れないための届け物か」などと話している。

 

 石巻魚市場によると、容器は魚や氷を入れるために魚市場で利用されるスカイタンク(1トンタンク)と呼ばれるもの。担当者は「11年3月の津波で、所有していたスカイタンクのほとんどが流されたので、恐らくその時のものだと思われる」と話した。

 

 瀬戸内町在住の男性(53)が台風10号通過後の8日、仕事で近くを通った時に見つけた。男性は「『石巻』の文字が見え、震災時に流されたものだと思った。周囲でも話題にした」と話した。

 

 町水産振興課は10日に同漂着物を確認。損傷も少ないため、後日回収し、瀬戸内漁協で取り組むシラヒゲウニ中間育成の水槽に再利用するとしている。