2千人が奄美観光楽しむ 「アイーダ・ステラ」初寄港 名瀬港

2025年04月24日

地域

 名瀬港に初寄港したクルーズ船「アイーダ・ステラ」=23日、奄美市名瀬

国際クルーズ客船「アイーダ・ステラ」(7万1304トン、イタリア船籍)が23日、奄美市の名瀬港に初寄港した。欧州を中心に2074人の乗客が来島。あいにくの雨天にもかかわらず、多くの乗客が島内の観光名所を巡るオプショナルツアーや名瀬市街地散策に繰り出し、奄美を楽しんだ。

 

同船は2013年就航でドイツに本社を置く「アイーダ・クルーズ」が保有。今回は約2カ月間のクルーズで、東京を出発して神戸や名瀬、那覇、基隆(台湾)、香港などを経由してシンガポールに向かう。乗客の国籍は主にドイツ、オーストリア、スイスなど。

 

この日は午前8時に名瀬港に入港。乗客らはバスやタクシーに次々と乗り込み、約800人がオプショナルツアーに出発し、マングローブや金作原国有林をはじめとする景勝地などを巡った。ほかの乗客らも徒歩で名瀬市街地などを散策した。

 

午前10時半からは船内で歓迎セレモニーがあり、諏訪哲郎副市長や紬美人らが出席。同船の船長らに記念品を贈呈した。

 

船外に出て島内観光に繰り出す乗客ら=23日午前10時ごろ、奄美市の名瀬港観光船バース

同港観光船バースには、観光案内や特産品販売のブースが設置され、大島紬小物や黒糖焼酎、菓子などが並んだ。乗客らは商品について店員に尋ねたり、手に取って眺めたりしながら買い物を楽しんでいた。

 

 

 

ドイツから訪れたメラニー・コックさん(30)は「奄美は自然豊かで、東京や神戸など都会だったこれまでの寄港地とは対照的。ツアーに参加し、グラスボートに乗ってサンゴを観察したり展望台から景色を見たりした。雨が降っていたのは残念だったけど、また来る機会があれば海や森の自然をもっと見てみたい」と話した。

 

送迎セレモニーでは、地元グループが島唄や六調などを披露し、華やかなパフォーマンスで同船を見送った。