「シーニックエクリプスⅡ」初寄港 富裕層230人が島内観光 名瀬港
2025年04月23日
社会・経済

名瀬港に初寄港した国際クルーズ船「シーニック・エクリプスⅡ」=22日、奄美市名瀬
クルーズ船の中でも最高級ラグジュアリークラスの国際クルーズ船「シーニック・エクリプスⅡ」(1万7592トン、バハマ船籍)が22日、奄美市の名瀬港に初寄港した。主に欧米豪からの乗客約230人が来島。島内観光ツアーなどに繰り出し、奄美大島の魅力を体感した。
「探検クルーズ」をコンセプトに掲げた同船は観光用ヘリコプターや潜水艇などを備え、客室はすべてスイートルームという富裕層向けの高級クルーズ船。今回は台湾の基隆を出発し16日間の日程で、石垣、那覇、奄美(名瀬)の後は北上しながら九州地方や韓国、四国、関西などを巡り東京に向かう。
この日は午前8時に入港。乗客のほとんどが島内の観光施設などを巡るツアーに参加し、同9時ごろから、名瀬港観光船バースに待機していたツアーバスに次々と乗り込んだ。

船内で行われた歓迎セレモニー=22日、名瀬港に停泊したシーニック・エクリプス内
同10時半からは船内で歓迎セレモニーがあり、出席した安田壮平奄美市長や紬美人がトリー・サッカリアッセン船長へ記念品を手渡した。港には大島紬の小物や黒糖焼酎、郷土菓子など奄美の特産物を販売する店舗ブースが並んだ。
米国から夫と共に訪れたジョアン・スチュワートさん(75)は大島紬の製造工程を見学するツアーに参加。「高い技術と歴史を持った素晴らしい文化だと感じた。きょうは天気が悪かったので、いつか晴れた日に来ることができたら海や森も楽しみたい」と話していた。
午後2時半には送別セレモニーがあり、関係者が島唄や八月踊りなどで華やかに乗客らを見送った。