伍代さん「希望持てる」 ペットの同室避難で 安田奄美市長を表敬

2023年10月21日

社会・経済 

安田壮平奄美市長と談笑する伍代夏子さん(右)とうささん(中央)=19日、奄美市名瀬の奄美市役所

演歌歌手の伍代夏子さんが19日、災害時のペットの捜索や救助に取り組む「チームうーにゃん」(千葉県)のうさ代表とともに安田壮平奄美市長を表敬訪問した。幼少期から生活にいつも犬がいたという伍代さんは「ペットは家族。一緒に身を寄せる場所がまず一つあれば」と話し、災害時のペット同室避難の検討が進む奄美市の取り組みに期待した。

 

伍代さんは「ペットと一緒に避難できるのが当然の日本になってほしい」との願いを込めて、今年7月に「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」を立ち上げた。愛犬「陸(りく)」君とともにアンバサダー(大使)を務めている。

 

動物の保護や同室避難推進で全国的に活動を展開するうささんと出会い「人も動物も命は平等」と訴える姿に共感。うささんの奄美訪問のタイミングに合わせて来島した。うささんと勉強会などを進めてきた公明党奄美市議団(大迫勝史団長)も同行した。

 

奄美市の「避難所管理運営マニュアル」によると、現状飼い主と一緒に避難(同行避難)したペットは屋外の専用スペースでの飼育が基本で、居住スペースへの持ち込みは盲導犬などを除き原則禁止。伍代さんやうささんは、ペットと飼い主が安心して同じ室内に避難できる「同室避難」の必要性を訴え、同室を認めない避難所と区別することを提案している。

 

同室避難が可能な避難所の整備は、安田市長のマニフェストの一つ。18日には、奄美市笠利町の太陽が丘総合運動公園武道館を同室避難所と想定した実地訓練があった。安田市長は「台風常襲地の奄美で、ペットの同室避難は以前からの課題。(訓練など)試験的に取り組みながら、前に進めたい」と話した。

 

うささんによると奄美市の取り組みは全国的に見ても「進んでいる」といい、伍代さんも「希望が持てる」と笑顔を見せた。