地方創生で協定締結 和泊町と鹿児島銀行
2020年03月27日
社会・経済
和泊町と鹿児島銀行(松山澄寛頭取)は26日、地方創生に関する相互協力と連携協定を締結した。沖永良部島産の農林水産物の沖縄や海外への販路拡大などが柱。同行と県内離島の自治体との地方創生に関連する協定締結は初めて。
鹿児島銀行とグループ企業の九州経済研究所は、和泊町の総合戦略策定について施策立案などでサポートしてきた。協定は双方の資源や機能の活用による同町の持続的発展に向けた連携強化が目的。
協定事項は▽地域資源を活用した産業と仕事づくり▽移住・定住の促進▽安心で楽しい子育て、夢がある子育てができる心豊かなまちづくり▽健康で安心・安全、自立したまちづくり—など。
柱となる農林水産物の販路拡大は、沖縄県の鹿児島銀行2支店と、同行が台北、上海に開いた両事務所を結ぶネットワークを活用。沖縄に近い同町の地理的特徴を生かし、沖縄や東南アジアへの販路開拓を図る。同町によると、バレイショやサトイモ、花きなどを想定しているという。
当面は、農林水産物の販路拡大のほか、ふるさと納税の商品開発や高齢者居住エリアの整備などにも力を入れていく。
鹿児島市にある同行本店別館で同日、伊地知実利町長と同行の菊永冨広専務取締役が協定書を交換。伊地知町長は「広いネットワークを持つ鹿児島銀行との連携で、新たな形でのまちづくりにつなげられるのではないか。大変、強い味方を得られた」と協定の効果に期待。菊永専務は「和泊町の潜在能力をさらに引き出して発信していけるのではないか」などと述べた。