「サンガツサンチ」初節句祝う 奄美各地で海開き

2024年04月12日

社会・経済 

健やかな成長を願って子どもの足を海に浸す家族ら=11日、奄美市笠利町の用安海岸

旧暦3月3日の「サンガツサンチ」に当たる11日、奄美群島各地で海開きがあった。海水浴シーズンに向けて海の安全を祈願し、初節句を迎えた赤ちゃんの足を海水に浸して健やかな成長を願った。

 

サンガツサンチは女児の節句。奄美では昔からフチムチ(ヨモギ餅)を食べるほか、赤ちゃんを海岸に連れ出し無病息災を祈願する風習がある。

 

奄美市笠利町の用安海岸では、リゾート施設「ばしゃ山村」(奥圭太村長)が海開き行事を行い、観光や行政の関係者らが海の安全を祈願した。祭事の後は初節句を迎えた赤ちゃんの家族ら12組が浜辺に並び、我が子の足を海水につけて健やかな成長を願った。

 

広島県から奄美市に帰省中の加賀ゆうきさん(24)は、生後5カ月のいろはちゃんを連れて参加。「初めての海に驚くかなと思ったけど、泣かずにじっとしていた。健康にすくすく大きくなりますように」と目を細めた。