にっぽん丸が寄港 エイサーで歓迎、観光も満喫 沖永良部島

2019年10月25日

社会・経済 

にっぽん丸の寄港を、エイサー演舞で歓迎する地元の高校生=24日、和泊町和泊港

にっぽん丸の寄港を、エイサー演舞で歓迎する地元の高校生=24日、和泊町和泊港

  【沖永良部総局】商船三井客船の大型クルーズ船「にっぽん丸」(2万2472トン)が24日、和泊町和泊港に寄港した。乗船客は歴史や自然の魅力あふれる沖永良部島の観光を満喫した。

 

 にっぽん丸の沖永良部島寄港は2012年7月、同町伊延港へ寄港して以来7年ぶり。乗客は約300人で23日に熊本港を出港し、24日午前9時過ぎに和泊港へ到着した。

 港では大勢の地元住民が船を出迎えたほか、沖永良部高校エイサー部による演舞の披露もあった。

 

 歓迎セレモニーで、おきのえらぶ島観光協会の前登志朗会長は、「一日、島を満喫してほしい。この島はすてきな人ばかり。たくさん交流して仲良くなり、よい思い出をつくってほしい」とあいさつ。地元側から、にっぽん丸の船長らに花束と黒糖焼酎が贈られた。

 

 港には特産品の販売ブースが設けられ、下船後に乗客らが買い物を楽しむ姿も見られた。乗客の多くはバスやタクシーに乗り込み、観光鍾乳洞「昇竜洞」や潮吹きの洞窟「フーチャ」、昨年のNHK大河ドラマ「西郷どん」のロケ地にもなったワンジョビーチなどの観光地を巡った。

 

 沖永良部は今回が初来島という鹿児島県出水市の児島喜一郎さん(65)は「本土より温かく、風も心地いい」と笑顔。「西郷さんと沖永良部島の関わりに興味がある。出水にも武家屋敷群などはあるが、西郷さんがこの島に遺した足跡をたどってみたい」と語り、島内観光に繰り出した。

 にっぽん丸は午後4時過ぎ、地元住民に見送られて和泊港を離れ、鹿児島港へと向かった。