エイサーや特産品で歓迎 クルーズ船4年ぶり寄港 沖永良部島

2023年06月15日

社会・経済 

エイサーなどの芸能披露もあった歓迎セレモニー=14日、和泊町の伊延港

ドイツ船籍のクルーズ船「ハンセアティック・ネイチャー」(1万5651トン)が14日、乗客170人と乗員162人を乗せて沖永良部島・和泊町の伊延港に初寄港した。同町へのクルーズ船寄港は2019年の「にっぽん丸」以来4年ぶり。雨の中、和泊、知名両町長をはじめ両町の役場、観光関係者などが港で歓迎し、芸能披露や物産展を開いて乗客らを楽しませた。

 

同船は7日に韓国・仁川を出港。25日までの日程で甑島、沖永良部島、奄美大島、屋久島、東京の父島など日本の離島を中心に巡る。

 

14日は午後1時、伊延港に同船が入港すると、琉球國祭り太鼓沖永良部支部がエイサーを踊って歓迎。船上の乗客から拍手が沸き起こった。

 

船は約6時間滞在。港では島内物産事業者、飲食業者が土産物や軽食、飲み物などを販売。多くの島民が次々と船の見物に訪れた。下船した乗客は徒歩などで周辺を散策し、島の自然や島民との触れ合いを楽しんでいた。

 

午後5時からの歓迎セレモニーでは、沖永良部高校エイサー部の演舞や歓迎あいさつ、花束贈呈などがあった。

 

ドイツのフランクフルト在住で、夫婦で乗船しているトーマス・ヴェルンドルさん(62)は「歩いて近くの浜まで行った。ウミガメは見られなかったが、泳ぐことができた。晴れていたら、きっとすてきな島だったんだと思う。トイレ、シャワー、更衣室がすごくきれいで感銘を受けた」、妻のペトラさん(56)は「日本は初めて。沖永良部島という島があるのも知らなかった。島民が笑顔で手を振ってくれ、とてもうれしかった」と話した。