ユリ球根取引始まる 出荷量170万球余見込む 沖永良部島

2022年06月30日

社会・経済 

 

球根の選別作業をする生産者ら=29日、和泊町

沖永良部島の2022年産テッポウユリの球根取引が20日から始まっている。今年の出荷量は170万2600球(前年実績182万球)を見込む。島内各地のほ場では梅雨明けから急ピッチで掘り取り作業に汗を流す生産者の姿が見られる。取引期間は7月10日までの21日間。

 

永良部百合フリージア生産出荷組合によると、生産者は44戸(和泊27、知名17)で、作付面積1057アール。取引価格は肥料や木箱の値上がりを受け、前年より各サイズ1球につき1円上がった。

 

生産者は前年より1戸減、面積は55アール減。生産者、量とも減少傾向にある中、同組合の担当者は「切り花産地からは『エラブユリ』を切り花として出したいという要望がある。これ以上減らないよう対策をとっていかなければならない」と話した。

 

今年は5、6月の長雨による日照不足で葉枯れ病がまん延し、球根肥大への影響が懸念されているという。和泊町で球根の選別作業に追われていた生産者の男性(61)は「20日からは雨が上がり、掘り取り作業は順調に進んでいる。しかし病気が入り、例年、L、MになるものがSサイズで止まってしまっている」と話した。