不安、理解、諦め… 原因究明求める声強く オスプレイ、奄美空港に連日飛来 屋久島沖墜落事故

2023年12月04日

社会・経済 

奄美空港に飛来した米海兵隊のMV22オスプレイの機体を見詰める人々=3日午後1時50分ごろ、奄美市笠利町の奄美空港


飛来したオスプレイ=3日午後1時50分ごろ、奄美市笠利町の奄美空港

奄美市笠利町の奄美空港に3日、米海兵隊普天間飛行場(沖縄県)所属のMⅤ22オスプレイが飛来した。2日に続き、屋久島沖の米空軍CⅤ22オスプレイ墜落事故への救難活動や人員輸送が目的。同空港では隊員の交代や給油を行う様子が見られた。送迎デッキや空港周辺でオスプレイを見ていた住民たちからは不安や諦めのほか、「安全を確認しているなら」と受け入れに理解を示す声、原因事故究明の要望などさまざまな声が聞かれた。

 

県や国が原因究明までの期間の飛行停止を求める中、3日は2機が往来を繰り返し、延べ5回離着陸した。

 

送迎デッキから滑走路を眺めていた瀬戸内町の30代女性は「また事故が起こらないとは限らない。やはり不安になる」とこぼし、奄美市名瀬の70代男性も「夜遅く、市内でオスプレイが飛んでいる音をよく聞く。どうしてもその音が怖い」と話した。一方、同市の40代夫婦は「事故機と救難活動をする機体は別の種類と聞いた。安全を確認しているのであれば、いいのではないか」と話し、70代タクシー運転手の男性も「飛んでこないに越したことはない。でも救難活動のため海上を飛行するなら仕方がない」と語った。

 

「反対しても飛行してくるのであれば、もうしょうがないとしか言えない」と苦笑する60代女性も。「特に何も思わない」「奄美なら文句も言われないと思われているのでは」「オスプレイが奄美に来てることを知らなかった」との声もあった。

 

特に多く聞かれたのは、原因究明や理由を求める声。家族で訪れた30代男性は「市街地上空を飛ばないでほしい。市民に被害が出たら米側にとっても悪いことだと思う」と話し、家族の女性と共に「なぜ事故が起きたのか。なぜオスプレイでなければならないのか。理由をはっきり示してくれれば、市民の不安もなくなるのではないか。嫌なことは嫌だ、そう言わなければいけないと思う」と話した。