多職種連携の支援へ 情報や意見を交換 北部地区子ども支援net

2023年06月17日

社会・経済 

療育などを必要とする子どもの支援について情報や意見を共有する参加者ら=16日、龍郷町りゅうがく館

療育などを必要とする子どもの支援の充実に向けた「2023年度北部地区子ども支援net」が16日、龍郷町りゅうがく館であった。奄美地区地域自立支援協議会の子ども部会が主催。主に龍郷町と奄美市笠利地区の保健福祉行政、学校、医療、福祉事業所の担当者など約50人が出席し、関係機関が連携した支援体制の構築を目指して意見を交わした。

 

子ども支援netは、療育などに関わる多職種の支援者らが意見や情報を交換する場。奄美大島の中部、南部、北部の3地域に分かれて毎年開催し、関係者同士のネットワークづくりを推進している。

 

研修では鹿児島大学大学院の高橋佳代准教授が「発達支援における保護者との連携について」と題して、リモート形式で講演。保護者との信頼関係を築くため「一緒に考える」姿勢を推奨したほか、関係機関と情報を共有して組織で対応することの大切さを伝えた。「保護者支援は難しいという心づもりが必要」とし、「うまくいかなくてもめげずに、みんなで支え合うネットワーク支援を」と呼び掛けた。

 

グループワークでは参加者らが、地域の実情に応じた多職種連携の案や現状、課題などを共有。「福祉事業所と学校との連携をどのようにすればいいかが分からない。電話連絡など情報共有する手段があれば」「幼児期の支援介入は比較的スムーズだが、小中学生になると難しくなる。切れ目のない支援が必要」などの意見が上がった。