富国製糖、50年ぶりに年内操業

2019年12月17日

社会・経済 

富国製糖への搬入が始まった2019年産の原料サトウキビ=16日、奄美市笠利町

富国製糖への搬入が始まった2019年産の原料サトウキビ=16日、奄美市笠利町

 奄美市笠利町の富国製糖㈱奄美事業所で16日、2019年産(19~20年期)の原料サトウキビ搬入が始まった。国の働き方改革への対応による操業期間の延長で50年ぶりの年内操業となった。今期の生産量は、大きな台風被害もなく前期実績比2400トン増の2万5千トンを見込んでいる。初日は343トンを受け入れ、平均糖度は14・3度(前期初日13・9度)で、最高16・4度、最低11・5度だった。

 

 同社の製糖期間は3月21日までの97日間(前期は1月9日~4月2日の84日間)に設定した。市町村別の搬入見込み量は奄美市2万3570トン、龍郷町1300トン、宇検村130トン。1日当たりの圧搾量は420トンを見込んでいる。

 

 製糖開始式で有村成生社長は「梅雨明けが遅く適度に雨も降り、台風の直撃もなく生育は順調。収穫面積は前期を27ヘクタール下回る542ヘクタールとなる見通しだが、11月25日現在のほ場ブリックスは18・7度と前年同期を1・2度上回っており、今後さらに上昇すると見込んでいる」と期待した。

 

 春植え・株出し管理を推進するため、製糖期間中に年末年始を含め計34日間の原料搬入休止日を設定している。