徳之島で島づくり経済フォーラム

2019年12月16日

社会・経済 

 島の活性化や女性の起業などに理解を深めた経済フォーラム=14日、徳之島町亀津

島の活性化や女性の起業などに理解を深めた経済フォーラム=14日、徳之島町亀津

 島づくり経済フォーラム2019(シーエルエムラボ合同会社主催)が14日夜、徳之島町の徳之島地区建設業協会会館であった。専修大学経済学部教授の塙武郎さんと公認会計士の兒玉久実さんが講演。来場者は自転車を活用した経済活性化の可能性や女性の起業について理解を深めた。

 

 同社エグゼクティブアドバイザーで奄美市出身の橋口雅裕さんが、奄美の地域活性化を考える機会を提供しようと、昨年から始まり今回が3回目。島内の商工関係者ら約20人が来場した。

 

 塙さんは「回遊と低次の交通まちづくりと経済活性化」、兒玉さんは「仲間、個性、共感力を生かして働く女性たち」をテーマに講演した。

 

 塙さんは、人の動きと消費の因果関係について「移動速度の速い自動車や電車などより、自転車や徒歩の移動が消費の拡大につながる」と強調。自転車を活用した経済効果が生まれた国内外の事例を紹介し、徳之島の活性化策として「自転車を利用しやすい環境を実現し、食や体験アクティビティなど時間消費できるサービスと組み合わせることで長期間滞在させる仕組みづくりを」と提案した。

 

 兒玉さんは、1990年代を境に共働き世帯が専業主婦世帯を逆転し、女性の社会進出が進んでいるデータを紹介。女性の着眼点を生かした起業事例を示し「身近に困ったこと、あったらいいなと思うことがきっとあるはず。小さなことから無理せず、仲間と一緒に起業してみよう」と呼び掛けた。

 

 フォーラムは15日に奄美市でもあった。