10日ぶりに運航再開 利用者からも安堵の声 クイーンコーラルクロス

2024年01月19日

社会・経済 

運航を再開したクイーンコーラルクロスと乗船する利用客ら=18日、鹿児島市の鹿児島新港

エンジントラブルにより8日から運航を中止していた鹿児島―奄美―沖縄航路の定期フェリー「クイーンコーラルクロス」(マリックスライン、7914トン)が18日、運航を再開し、奄美群島・沖縄県へ向け鹿児島港を出港した。

 

同船は8日、沖永良部島和泊港へ入港中、減速のため前進から後進へ切り替えた際にエンジンが停止し、船首が港内の消波ブロックにぶつかった。同日より運航を中止し、和泊港での応急修理後、鹿児島港で修理を継続。不具合を確認した燃料噴射装置と、消波ブロックへの衝突により船首に生じた亀裂を修復した。

 

16日に国交省九州運輸局鹿児島運輸支局による船舶検査を受け、航行上の安全に問題がないことを確認、運航再開を決めた。国の運輸安全委員会による調査は15日に、船員法に基づく労務監査は17日に行われた。

 

18日、鹿児島市で行われた「高校生探求コンテスト」参加のため来鹿していた奄美市の県立大島高校の生徒らは、運航再開を受け「フェリーあまみ」から同船へ予約を変更。「ちょっと不安もあるけれど、早く帰れる便に乗れてよかった」と話した。

 

鹿児島市内のクリニック受診のため訪れていた瀬戸内町の親子は「(衝突事故で)欠航になり一度、診察予約をキャンセルした。予約振り替えなど大変だったが、クリニックの方も臨機応変に対応いただき、船会社の方も電話をくれたのでよかった。こういうトラブルは初めてだが、運航再開できてよかった」と話した。