Uターンラッシュピークに 羽田便などに大幅乱れ 奄美空港

2024年01月04日

社会・経済 

Uターン客らで混雑する保安検査場前フロア=3日、奄美市笠利町の奄美空港

年末年始を古里などで過ごした人々のUターンラッシュがピークを迎えた。奄美市笠利町の奄美空港では3日、出発時間が近づくと保安検査場の前には列ができ、見送りの家族や友人らも訪れて混雑した。一方、2日に羽田空港で発生した日本航空(JAL)と海上保安庁の航空機が衝突した事故の影響で、奄美空港を離着陸する羽田便も大幅に乱れた。到着便は1時間15分遅れ。出発便は、一時出発時刻が未定になるなどしたが午後7時17分に、定刻から約4時間半遅れで羽田に向かった。

 

新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行して初めての年末年始。空港内は多くの家族連れなどでにぎわい、立ち止まって話をしたり、スマートフォンで記念撮影したりするなど、別れを惜しむ様子が随所で見られた。

 

鳥取県から夫と3歳、1歳、3カ月の子どもと一緒に帰省していた荒木友菜さん(37)=奄美市名瀬出身=は「親が一緒に抱っこをしてくれたり、お風呂に入ってくれたりして、ありがたかった。初詣や餅つき、三献など家族で楽しんだ」と話した。

 

羽田から到着した千葉県在住の泰原明日香さん(23)=瀬戸内町出身=によると、3日の羽田空港は飛行機の混雑で遅れたり、欠航したりする便のアナウンスが流れるなどしたといい「並んでいる人が多く、自分が飛行機に乗れるか不安だった。着いてよかった。のんびりしたい」と胸をなで下ろした。

 

羽田へ向かう乗客は長時間の遅れに伴い、保安検査場内から外に出ることが認められた。検査場前のフロアでは、疲れた様子で椅子に座ったり、電話をかけたりする姿が見られた。神奈川県在住の青山智子さん(43)=名瀬出身=は「あしたから仕事もあり、無事に飛べばいいけど」と不安な様子で話した。

 

夕方の鹿児島発の便も1時間を超える到着遅れが発生するなど、3日奄美空港を離着陸した40便のうち、21便に遅れなどの変更が生じた。