宮崎の女子サッカーチームが合宿 永野選手(朝日中出身)ら島民と交流も 奄美市
2023年09月12日
スポーツ

地元の子どもたちとサッカーで交流するヴィアマテラス宮崎の永野桃子選手(左)=10日、奄美市の名瀬運動公園陸上競技場
サッカー女子なでしこリーグ2部のヴィアマテラス宮崎は9~11日、奄美市の名瀬運動公園で合宿を行った。朝日中出身でチームのキャプテンを務める永野桃子選手(28)の進言で実現。10日は地元の小中学生向けに教室を開いてサッカーの楽しさを伝えた。
ヴィアマテラス宮崎は2020年に発足。宮崎県新富町を拠点にプロリーグ参入を目指す。チームは今季からリーグ2部に参戦。現在、11勝3分0敗の勝ち点36で首位を走る。
リーグは7月初旬からサマーブレイク中で、再開は今月23日の予定。最終調整を目的に、奄美合宿は選手24人、スタッフ5人の計29人で来島した。
永野選手は「このまま1位をキープして、なでしこリーグ1部に昇格するのがチームとしての目標。残り4試合もしっかり勝って果たしたい」と意気込む。
10日のサッカー教室には、奄美市と龍郷町から小中学生約130人が参加した。選手たちは遊びを交えながらボールコントロールや空間を把握するコツなど助言。午前中いっぱいは子どもたちと交流し、午後からは奄美男子の選抜チーム「アトレチコ奄美」とトレーニングマッチで汗を流した。
教室に参加した名瀬中2年の久井舞乃空さん(14)=FCベルーガ奄美=は「選手たちはパス回しやボールのスピードも正確でレベルが違った。自分も楽しくサッカーを続けたい。来年は県選手権で勝って九州大会に行きたい」と話した。
永野選手は「こんなにたくさん奄美でサッカーをしている女の子がいるとは思わなかった。すごくありがたい」と笑顔。「サッカーを楽しんで続けることで上に行くことはできると思うし、自分も奄美大島で育って、いろんな人たちに支えられながらここまでこれたので感謝しかない。女子も男子もジャパンを目指して頑張ってほしい」と子どもたちへエールを送った。
教室には、地元酒造会社との縁で来島していた元プロサッカー選手の羽生直剛さん(43)も急遽参加。「子どもたちはシャイだけどよく話を聞いて熱心に取り組んでくれたのが印象的だった。僕がオシム監督に教わってきた、『サッカーは生きていくうえで大事なことが全て詰まっている』ということを伝えさせてもらった。こういう機会を継続的に設けられる仕組みを作っていけたら」と話した。