瀬戸内町出身の明生、小結昇進 大相撲、奄美勢で29年ぶり
2021年06月22日
スポーツ
日本相撲協会は21日、大相撲名古屋場所(7月4日初日、愛知・ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表し、奄美関係では瀬戸内町出身の明生(25)=本名・川畑明生、立浪部屋=が西の小結に昇進した。東前頭2枚目で迎えた夏場所で8勝7敗と勝ち越し、新三役への期待が高まっていた。奄美出身力士では1992(平成4)年秋場所の旭道山(徳之島町出身)以来、29年ぶりの新小結。
明生は2011年5月の技量審査場所で初土俵を踏み、16年九州場所で新十両昇進、18年名古屋場所で新入幕を果たした。十両優勝1回。
上位陣総当たりとなった今年春場所は、10勝の好成績を収めて敢闘賞を初受賞。自身最高位で臨んだ夏場所も1大関を倒すなど、8勝を挙げていた。
小学2年で相撲を始めた明生は、中学卒業と同時に角界入り。10年の節目で新三役の座をつかみ、「焦らずコツコツと稽古を重ねたことが結果に表れた。真っ先に両親に報告した」と喜びもひとしお。「入門前から横綱を目標にしてきた。強い精神力で相撲に向き合いたい」と力強く語った。
立浪親方(元小結旭豊)は「応援してくださった皆さんに恩返しできたのではないか。私の現役時代の番付に並んだ。心と技を鍛え、早く追い越してほしい」と笑顔を見せた。
番付が発表されたこの日は、地元瀬戸内町でも関係者らが懸垂幕を設置して明生の小結昇進を祝った。
鹿児島県出身の新三役は千代鳳(志布志市出身、九重部屋)以来、7年ぶり。