奄美2世「目指した舞台」 岐阜県成年の田畑選手 かごしま国体

2023年10月16日

スポーツ

かごしま国体相撲競技成年男子団体予選第2回戦、先鋒戦を得意な決まり手「あしとり」で制する奄美2世の岐阜県代表・田畑奨治郎選手(右)=14日、奄美市の名瀬運動公園サンドーム

かごしま国体相撲競技の成年男子団体戦では、奄美2世の田畑奨治郎選手(22)が岐阜県代表で出場し、16強まで勝ち上がった。父・清一郎さんが瀬戸内町古仁屋出身。ゆかりある島での国体開催、出場となり「かなり意識し、目指してきた舞台」と語った。

 

田畑選手は岐阜県出身。相撲部名門の岐阜農林高で主将を務め、日体大時代には中量級日本一、団体でインカレ準優勝。現在は同県の大垣市役所に勤務する傍ら、近所の大学相撲部へ通い、稽古を積む。「父の故郷で国体相撲開催。意地でも出場したかった」

 

迎えた国体本番は紆余曲折。奄美へ飛ぶ大阪発の直行便が重量超過で乗れなくなり、予定より5時間ほど遅れて奄美入り。当日も団体初戦を0─3で落としたかと思えば、最少得点チームが抽選で再戦する規定に救われ、起死回生の3─0で16強進出につないだ。

 

今年に入って瀬戸内町に住む祖母が亡くなり、10年ぶりに奄美を訪問。国体出場で今年2回目の来島となった。試合後、田畑選手は「祖母にも見てもらいたかったし、もっと勝ちたかった。これからも相撲を続け、奄美に来る機会も増やしたい」と笑顔を見せた。