笠利で最大瞬間29・8メートル きょう昼すぎまで強風警戒 台風7号

2018年07月03日

自然・気象

高波が押し寄せる和泊港=2日午後2時40分ごろ、和泊町

高波が押し寄せる和泊港=2日午後2時40分ごろ、和泊町

 強い台風7号は2日、奄美地方全域を風速15メートル以上の強風域に巻き込みながら東シナ海を北上した。台風の接近、通過に伴い奄美各地で強い風が吹き、奄美市笠利町で午後9時50分に最大瞬間風速29・8メートルを観測。徳之島を中心に群島内で最大約8700戸が停電した。台風がこのまま予報円の中心を進むと、奄美地方の北部と南部が強風域を抜けるのは3日昼すぎの見込み。引き続き暴風やうねりを伴う高波に警戒が必要だ。

 

 名瀬測候所によると、奄美地方は2日朝までに全域が強風域に入り、台風は南部に昼ごろ、北部には夜の初めごろに最接近した。最大瞬間風速は笠利町に続き、与論町で午前8時に29・3メートル、和泊町で午後0時29分、天城町で午後1時16分にそれぞれ27・8メートルを観測したほか、各地で20メートルを超えた。

 

 3日に北部と南部で予想される最大風速は陸上18メートル、海上20メートル、最大瞬間風速は陸上、海上ともに30メートル。うねりを伴う波の高さは北部で6メートルの大しけが続き、南部は5メートルのしけとなる見込み。3日午後6時までに予想される24時間雨量は北部150ミリ、南部100ミリ。1時間に北部で50ミリ、南部で30ミリの激しい雨が降る恐れがある。

 

 台風が予報円の中心を進むと、奄美地方が強風域を抜けるのは南部が3日昼前、北部が同日昼すぎの見込み。

 

 名瀬測候所は暴風やうねりを伴う高波への警戒と、土砂災害や低い土地への浸水、河川の増水のほか落雷や竜巻などの激しい突風に注意するよう呼び掛けている。

 

 台風は2日午後6時現在、奄美大島の西約180キロの海上を時速20キロで北北東へ進んでいる。中心気圧は965ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。中心から半径90キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、中心から南東側500キロ以内と北西側280キロ以内が強風域に入っている。

 

 台風は暴風域を伴ったまま東シナ海を北上し、3日夜遅くにかけて九州北部地方に接近した後、4日にかけて日本海を北東へ進む見込み。