出荷量微減、コロナの影響は大 奄美黒糖焼酎、遺産効果に期待

新型コロナウイルスの影響で出荷量の減少傾向が続く奄美黒糖焼酎(資料写真)

 県酒造組合奄美支部(乾眞一郎支部長)がまとめた2020年7月~21年3月の奄美黒糖焼酎の課税移出(出荷)量は、5483・5キロリットルで前年同期に比べて41・9キロリットル(0・8%)減少した。同支部は、新型コロナウイルスの影響による外出自粛などで、飲食店で提供される業務用酒の消費が落ち込んでいるとし、「巣ごもり(家飲み)需要もあって数字には表れていないが、業界へのコロナのダメージは大きい」と分析。「奄美・沖縄」の世界自然遺産登録効果も見据えたコロナ収束後の販売戦略に活路を見いだしたい考えだ。

 

 同支部事務局によると、出荷量全体はほぼ横ばいだが、国の緊急事態宣言に伴う飲食店への時短営業要請や会食自粛などのあおりを受け、月によっては前年割れとなった。今年に入っての出荷量は1月が384・8キロリットル(前年同月比7・3キロリットル減)、2月が463・5キロリットル(同68・5キロリットル減)、3月が637・0キロリットル(同9・4キロリットル減)。1月に2度目の緊急事態宣言が発令された影響で、2月は前年同期比の減少幅が他の月に比べて拡大した。同支部は、4月以降の出荷量も減少傾向が続くと予想している。

 

 新型コロナの影響で、昨年は奄美市の繁華街などで予定していた黒糖焼酎関連イベントが軒並み中止となり、観光客も激減。今年もコロナの収束が見通せない中、業界ではジェトロ鹿児島貿易情報センターと連携して、米国をはじめとする海外向けのウェブサイトを開設するなど販路開拓を図っている。

 

 同支部は「コロナが収まらなければ目立ったイベントは開催できないが、世界自然遺産登録が決定すれば将来的にインバウンド(訪日外国人客)の入り込みも期待できる。アフターコロナを見据えた取り組みとともに、国内の販路開拓も進めていきたい」としている。