マングース根絶へ新計画策定

マングースの根絶に向けて取り組みを協議した検討会=29日、奄美市名瀬

マングースの根絶に向けて取り組みを協議した検討会=29日、奄美市名瀬

 奄美大島のマングース防除事業検討会(座長・石井信夫東京女子大学教授)が29日、奄美市名瀬であった。防除の進捗に伴いマングースの捕獲数は減少が続き、2019年度は同日現在、捕獲が確認されていない。本格的な駆除が始まった00年度以降で捕獲がゼロになるのは初めて。環境省は同島からの完全排除に向けて、根絶の確認を軸にした新たな実施計画を策定する方針を示した。

 

 奄美大島のマングースは1979年、ハブやネズミの駆除を目的に奄美市名瀬で約30匹が放され、急速に分布域を拡大。アマミノクロウサギなどの在来生物を捕食して生態系に深刻な影響を及ぼした。

 

 環境省は駆除に着手後、05年度から捕獲を担うマングースバスターズを配置して防除事業を進めている。捕獲数は01年度まで3千匹以上だったが、14年度以降は100匹以下で推移。ピーク時に約1万匹に増えた推定生息数は18年度末で10匹以下となった。

 

 事業報告によると、マングースの捕獲は、18年4月に奄美市名瀬小湊で1匹がわなに掛かったのを最後に確認されていない。19年度は探索犬による探索のほか、島内全域に設置された自動撮影カメラなどのモニタリング調査でも痕跡は確認されなかった。

 

 同省は22年度の完全排除を目標に掲げた現行計画(13年度から10年間)に続く第3期防除実施計画を策定する方針。モニタリング調査のデータに基づいて、根絶を確認する手法の検討を進めて「根絶宣言」を目指す。事業の進捗状況によって、新計画の開始時期を23年度より早めることも検討するとしている。

 

 石井座長は「マングースが根絶できれば世界初の成功事例になる。確実に根絶を確認するため、慎重に進めていきたい」と述べた。