6日間で4個体滅失 クロウサギ、ケナガネズミ被害に

猫に襲われたケナガネズミの死骸(提供写真)

猫に襲われたケナガネズミの死骸(提供写真)

 徳之島北部の農道、林道で1月20日から同月25日にかけて、国の特別天然記念物アマミノクロウサギと国の天然記念物ケナガネズミの死骸各2体が見つかった。環境省によると、計4体の死骸からはいずれも猫のDNAが検出されており、死因は猫の食害と推定。同省は「ペットの猫を人がしっかりと管理していれば今回のような食害は起きなかった。住民への適正飼養を啓発していく」としている。

 

 同省徳之島管理官事務所によると、同20日朝に徳之島町手々集落から約1㌔の農道で、首をかみ切られたクロウサギの幼獣の死骸を地元の農家が発見。21日朝には同地周辺でケナガネズミの幼獣の死骸が見つかった。

 

 23日と25日には天城町与名間林道の与名間側入り口から約400㍍地点で、クロウサギとケナガネズミの幼獣の死骸を確認した。4体の体長は20~30㌢。農道と林道の現場2地点は直線距離で約1・5㌔離れている。

 

 同事務所は25日に、国立環境研究所へDNA検査を依頼。今月18日に4体の死骸から猫のDNAが検出された。同一個体による食害かどうかは特定できていない。

 

 同省などは同21日から順次、犬と猫用の捕獲わな計12基と自動撮影カメラ2台を設置した。モニタリングを継続して捕獲を試みているが、これまでにカメラに犬や猫は撮影されておらず、捕獲に至っていないという。

 

 犬や猫による島内でのクロウサギの食害被害は2017年1件、18年6件、19年14件。ケナガネズミは17年0件、18年7件、19年2件と推移している。20年は今回初めて被害確認された。

 

 同事務所の沢登良馬国立公園管理官は「希少種の滅失が短期間に限定的なエリアで続くことは珍しく、大変驚いている。猫による食害被害の拡大を防ぐため、今後も関係機関と連携してモニタリングと捕獲を継続していく」と述べた。