農業の担い手目指し入学 奄美出身者ら60人決意新た 県立農業大学校

2025年04月10日

子ども・教育

奄美出身10人を含む新入生60人が決意を新たにした県立農業大学校の入学式=9日、日置市

【鹿児島総局】県立農業大学校(厚ヶ瀬英俊校長)の第48回入学式が9日、日置市の同校であった。奄美出身の10人を含む新入生60人が式に臨み、保護者らが見守る中、将来、鹿児島の農業を支える担い手となるための知識や技術習得に向けて決意を新たにした。

 

入学生の内訳は、養成部門の農学部が野菜科16人、花き科2人、茶業科4人、果樹科7人、畜産学部が肉用牛科25人、酪農科1人、養豚科1人。研究部門は農業研究科3人、畜産研究科1人だった。

 

奄美出身者は肉用牛科が6人で、野菜科と果樹科がそれぞれ2人。出身地別では、徳之島町3人、天城町と喜界町が各2人、瀬戸内町、伊仙町、知名町がそれぞれ1人。県外からの入学生も7人いた。

 

式では塩田康一知事が「これからの2年間、専門的な知識や技術の習得に精励するとともに、学校行事などを通じて仲間との友情を育み、豊かな人間性を養い大きく成長、本県農業の将来を担う人材となることを期待しています」と激励。厚ヶ瀬校長は「きょうの決意を忘れることなく、未来の農業経営者、指導者を目指し勉学に励み、本校の歴史と伝統に新たなページを加えてほしい」と述べた。

 

新入生を代表して花き科の山田花依良さん(18)(西之表市出身)が「誇りと責任を持ち、『自立』『実践』『協調』の校訓の下に学業に励むことを誓う」と宣誓した。

 

果樹科で学ぶ天城町出身の叶福稔(ふくとし)さん(18)は「タンカン栽培を目指し入学した。2年間、しっかり学び資格を取り、将来は徳之島の農業に貢献できる人間になりたい」と目を輝かせ、肉用牛科に入学した伊仙町の仲一颯(いぶき)さん(18)は「畜産に関する知識や技術を学び、家業の畜産業を引き継ぎ、将来にわたって地元の農業に携わっていきたい」と抱負を語った。