相撲文化を世界へ発信 万博参加へ推進協発足 奄美から瀬戸内町と徳之島町

2025年04月10日

芸能・文化

相撲推進協議会の発足式に参加した徳之島町の高岡秀規町長(左から2人目)と瀬戸内町の鎌田愛人町長(同3人目)=9日、東京都千代田区

大阪・関西万博(4月13日~10月13日)を契機に、日本が誇る相撲文化を国内外に発信してインバウンド(訪日外国人客)誘致などで地域振興にもつなげていこうと、全国の関連自治体・団体で構成する「相撲推進協議会(仮称)」が9日、発足した。同日、東京都千代田区の都道府県会館で開かれた発足式には、奄美群島から協議会に参加する瀬戸内町の鎌田愛人町長と徳之島町の高岡秀規町長が出席。地域の文化や生活に根付いた相撲の魅力をPRした。

 

協議会は、日本各地の相撲ゆかりの地の地域振興と経済活性化、世界各国の相撲(SUMO)文化との交流促進、相撲競技人口の増加への貢献が狙い。奄美2町をはじめ、北海道福島町や島根県隠岐の島町など全国の計9自治体、さらに日本のアマチュア相撲を統括する日本相撲連盟(南和文会長)も加わった。

 

大阪・関西万博期間中の8月4日には日本各地の相撲文化を発信する「SUMOが世界をひとつにする! SUMO EXPO 2025」が開催され、協議会メンバーの自治体などが参加。瀬戸内町は「赤ちゃん土俵入り」や「相撲甚句」の披露、徳之島町は「第46代横綱朝潮太郎」のプレゼンテーションなどを予定している。さらに2030年を目標に活動を継続。ウェブサイトなどを通じて相撲文化を発信すると同時に、国内外の観光客が地域の相撲大会の見学や体験ができる観光ツアーのメニュー化に取り組むなどして、地域振興にもつなげていく予定だ。

 

発足式で、鎌田町長は「各集落に土俵があり、土俵の数は日本一とされるなど地域文化や生活に相撲が根付いている。相撲人口が減る中、万博などで魅力を発信していきたい」と述べ、高岡町長は朝潮太郎の出身地であることなどを紹介し、「地域の憧れの先輩が登場することで、子どもたちは目標にしてくれると思う」と話した。