開花見込み、半分以下に 昨年11月の大雨影響 和泊町笠石海浜公園「ユリ園」

2025年04月18日

地域

昨年11月の大雨被害で開花見込みが半分以下となったユリ園=17日、和泊町の笠石海浜公園

沖永良部島産テッポウユリ「えらぶゆり」が見られる名所、和泊町の笠石海浜公園にあるユリ園の今期の開花見込みが、2024年11月の大雨の影響で半分以下となることが分かった。町では代替策として同町の西郷南洲記念館でえらぶゆり切り花の特別展示を行う。

 

笠石海浜公園は「亜熱帯」や「花の島」をイメージして1993年までに整備され、毎年花園にえらぶゆりを植栽。各種イベント会場や家族連れ、観光客らの憩いの場となっている。

 

町企画課によると、ユリ園には昨年10月下旬、町民約130人が参加してユリ球根約1万5千球を植え付けたが、11月初旬の記録的な大雨で球根が土中から流出したり、腐食したりする被害が発生した。

 

同課の担当者は「例年にない被害で、植え替えなどの対応が難しかった。特に旅行会社から開花時期の問い合わせが多く、今期の状況を説明している。毎年多くの方に楽しみにしていただいているため、来年はきれいに咲かせられるよう頑張っていきたい」と理解を呼び掛けた。

 

残っているえらぶゆりの見頃について、同課は25日ごろから約1週間としている。公園内の「ユリの塔」下に植えているスカシユリ約6千球の生育は順調で、5月3日ごろから約1週間が見頃となる見込み。

 

西郷南洲記念館のえらぶゆり特別展示期間は22日~5月6日(4月28日は定休日)。複数の品種を展示する予定。