「自由な表現力」を評価 第1回奄美を写す写真展授賞式 奄美パーク・一村美術館

2022年05月29日

芸能・文化

賞状を手にする入賞者ら=28日、奄美市笠利町

全国公募展「第1回奄美を写す写真展」(県奄美パーク・田中一村記念美術館主催)の授賞式が28日、奄美市笠利町の田中一村記念美術館・企画展示室であった。奄美パークの福迫光能次長から優秀賞に輝いた4人に賞状と副賞が手渡された。

 

同展は、世界自然遺産にも登録された美しい自然をはじめ、独特の地域文化などに囲まれた「奄美」がテーマ。一般的な写真展とは異なり、画像の加工を可能とすることで、作品の〝自由度〟を上げているのが特色。初開催の今年は、全国の写真愛好家などから211点の応募があり、入賞5点(大賞1点、優秀賞4点)、入選139点が選ばれた。

 

受賞式には優秀賞の4人が出席。唯一、学生で優秀賞に選ばれた龍郷町立龍南中の髙優一郎さん(12)は「作品はヒメアマガエルの気分や目線を意識し、フラッシュを上手に使えた集成の一枚。大人と肩を並べて入賞できたことは、自分にとっての大きな一歩になった」と喜びを語った。

 

審査員長を務めた写真家の武部守俊さんは、講評で「作者の感性に重きを置き、芸術家としての『自由な表現力』を評価した。奄美の香りのようなものが伝わり、心に染み込んでくる秀作ばかり。出展者の今後の創作活動に期待するとともに、同展が今後、地域の子どもたちの感性を養う場ともなることを願う」と述べた。

 

写真展は6月5日(休館の1日除く)まで。時間は午前9時~午後6時。入場無料。