島唄の伝統つむぐ あやまる会発表会 奄美市名瀬

2025年03月30日

芸能・文化

生徒約20人が練習の成果を披露したあやまる会の島唄発表会=27日、奄美市名瀬

島唄教室「あやまる会」(奄美市名瀬、松山美枝子代表)の発表会が27日夜、奄美市名瀬のライブハウス「ASIVI(アシビ)」であった。3歳から32歳までの生徒約20人が出演。約60人の観客を前に、日ごろの練習の成果を披露し、島・シマ(集落)の伝統を紡ぐとともに、島を離れる仲間へエールを送った。

 

同会は「昔ながらの島唄や八月踊りの心などを大切にした〝なちかしゃ〟のある島唄」を目指し活動。島内外でのイベント出演や集落への訪問演奏などを行っている。発表会は毎年恒例で、島を離れる生徒の送別も兼ねる。

 

この日は出演者全員による手遊び歌「うんにゃだる」で開演。講師で唄者の平田まりなさん(28)があやまる会を紹介した後、浴衣や大島紬の着物姿の生徒たちが次々と伸びやかな声で島唄を歌い上げていった。大人数での「朝花」や「稲すり節」、少人数での「くるだんど」など10曲以上が披露され、観客も手拍子を打ったり、踊ったりと楽しんだ。

 

4月から県本土の大学に進学する且爽音(さやね)さん(18)は小学1年生の時から教室に通ったといい「松山代表や平田まりなさんに指導いただきとても感謝。県本土に行っても大会に出場したい。たまに島に帰ってきて、みんなと一緒に島唄を習いたい」と語った。

松山代表(77)は「島唄を通じて培った心の豊かさを持ち続け、人と人とがつながっていけるように大事にしてほしい」と話した。