市美展大賞３作品決まる　美術・重村さん、写真・渡さん、書道・中島さん　展示は２月１８日から

第４２回奄美市美術展覧会「風は南から…『奄美』２０２４ＡＭＡＭＩ市美展」の作品審査が２５日、同市名瀬の奄美川商ホールであった。美術・工芸、写真、書道の３部門で最高賞の市美展賞が決まった。美術・工芸部門は重村敏光さん（７９）＝奄美市名瀬＝の「いっぱいの海」、写真部門は渡洋子さん（８０）＝奄美市名瀬＝の「祭の始まり（油井豊年祭）」、書道部門は中島瑞枝さん（７０）＝奄美市名瀬＝の「臨　何紹基（かしょうき）」がそれぞれ選ばれた。

 

市美展は奄美市と奄美市教育委員会、奄美美術展覧会実行委員会の主催。小学生から一般までが対象で、今回の応募総数は１２１０点。部門別では一般の美術・工芸が７２点、写真１０４点、書道４１点。小学生は美術３６３点、書道４１５点。中学生は美術１２０点、書道９５点だった。

 

市美展賞作品について、美術・工芸部門の五反田邦夫審査員（７７）は「豊かな色彩のバランスが良く、動きのある魚や海藻もとてもうまく配置されている。若々しい色合いと描写力がある力作」と講評した。

 

写真部門の熊副穣審査員（８２）は「近年はデジカメや編集ソフトの普及によって作者の思いや創造性を発揮した作品が増えた。受賞作も白黒の表現にしたことによって大変質が高く、迫力ある作品に仕上がった」と評価。

 

書道部門の上野一範審査員（７０）は「一字一字の表現が豊かで変化に富み、古典を参考にしながら自分らしいリズムで書かれている。自由で見る人を楽しくさせる作品」と述べた。

 

市美展は同センターで２月１８日午前１０時に開幕する。会期は２５日まで。

（市美展賞以外の入賞・入選者名と作品は後日掲載）

 

◆受賞の喜びの声

▽美術・工芸部門の重村さん「さまざまな美術展に足を運び、作品を通して我流で絵を学んできた。最近は若い作家たちの抽象的表現に刺激を受け、自分の好きなものを大切にしながら鮮やかな色合いに挑戦している。受賞の知らせに驚き、とてもうれしく思う」

 

 

▽写真部門の渡さん「２年連続の市美展賞でまさかという思い。ただただびっくりした。白黒写真にしたことで迫力や祭りの雰囲気を表現できたと思う。これからも撮影を続けたい」

 

▽書道部門の中島さん「高校生のときに書道部に所属し、結婚、子育て、仕事がひと段落して６年前から再び書と向き合っている。楽しんで書いた作品が評価されうれしい。指導してくださる先生のおかげだとありがたく思っている」