迫力の演奏で1200人魅了 空自音楽隊や地元隊員も共演 陸自西部方面音楽隊

2024年01月08日

芸能・文化

透明感のある美しい歌声を響かせた声楽隊員の水上珠奈陸士長=7日、奄美市名瀬

陸上自衛隊奄美駐屯地(奄美市名瀬)、瀬戸内分屯地(瀬戸内町節子)の開設5周年を記念した「西部方面音楽隊島しょ演奏in奄美」が7日、奄美市名瀬の奄美川商ホール(奄美振興会館)で開かれた。陸自・西部方面音楽隊(熊本県)稲積英典音楽隊長の指揮の下、36人の隊員が美しく迫力ある演奏を披露。航空自衛隊南西航空音楽隊(沖縄県)や奄美駐屯地業務隊の地元出身隊員もゲスト出演し、約1200人の観客を魅了した。

 

西部方面音楽隊は創隊64年。九州、沖縄を活動範囲に演奏で隊員の士気を高めるほか、定期演奏会など広報も担う。奄美大島での演奏は2020年夏以来。冒頭では能登半島地震の被害者へ黙とうをささげた。

 

演奏は2部構成でクラシックやジャズの名曲、大河ドラマ「西郷どん」のテーマなどを披露。同隊初の声楽隊員、水上珠奈陸士長の透明感のある美しい歌声には大きな拍手が送られた。南西航空音楽隊の軽快な演奏では会場から指笛が鳴り響く場面も。奄美駐屯地業務隊の松崎博文2等陸曹(44)=奄美市笠利町佐仁出身=も妻・泰子さんと共に登壇し、奄美民謡と六調で会場を盛り上げた。

 

約1200人が来場した「西部方面音楽隊島しょ演奏in奄美」=7日、奄美市名瀬

 

龍郷町の龍南中吹奏楽部でクラリネットを担当する田畑綾華さん(14)は「音の厚みや統一感、勉強になることばかりで感動しっぱなしだった」と話した。奄美市名瀬の末下貴子さん(55)は「ソプラノの方の歌声が素晴らしく、パワーもありびっくりした」と語った。

 

稲積隊長は「年間100回以上各地で演奏を行うが奄美のお客さまの反応はとても温かく感じた。(六調では)学生も踊っているので驚いた」と笑顔で語った。