雨ニモマケズ、歌声とどけ 3年ぶりに定期演奏会 ▽名瀬市民合唱団

2022年09月27日

芸能・文化

雨ニモマケズ、歌声とどけ 3年ぶりに定期演奏会 ▽名瀬市民合唱団

名瀬市民合唱団(金井百合子団長、団員42人)の第28回定期演奏会が25日、奄美市名瀬の奄美文化センターホールであった。今回のテーマは「雨ニモマケズ」。団員たちは笑顔で歌声を響かせ、500人以上の来場者へ音楽の素晴らしさを伝えた。

 

定期演奏会は同合唱団の隔年開催の定期イベント。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、今回は3年ぶりの開催。当初は7月に開催を予定していたが、新型コロナの第7波を受け、延期となっていた。

 

演奏会には団員28人が出演し、全22曲に思いを込めて歌った。前半はスタジオジブリの映画挿入歌や昭和歌謡、奄美市民歌などを披露。観客と一緒に歌う演出もあり、会場を明るく盛り上げた。

 

後半は趣向を変え、洋画音楽や同団の指導に当たりながら指揮者も務める野口淑子さんのソロ歌唱が披露されたほか、団員が宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」の組曲などを感情豊かに歌い上げ、観客を楽しませた。

 

金井団長は「中止や延期を繰り返したが、応援の声に何度も励まされた。音楽は私たちを笑顔にしてくれる。これからも地域に根ざした合唱団を目指したい」と観客へ感謝。

 

名瀬在住の女性は「感動した。コロナで負けそうな気持ちになるときもあるが、勇気をもらった」と話し、元団員の森治道さん(66)は「音楽は素晴らしい。心が洗われて、すっきりとした」とほほ笑んだ。