音響ノウハウ、プロ解説 アマミシネマフェス・奄美市 24日まで映画作品上映

2022年07月24日

芸能・文化

アマミシネマフェスティバル初日の音響講座で「ガンマイク」の使い方を解説する中川さん(右)=22日、奄美市名瀬

奄美にまつわる映画作品などを上映する「アマミシネマフェスティバル2022」=NPO法人ワラビィ、アマミシネマプロダクション(ACP)共催=が22日から、奄美市名瀬の市民交流センターで開催されている。初日はACP代表で映画監督の中川究矢さん(43)による音響講座があり、音声収録のノウハウを解説。経験を基に「設備や環境を少し工夫するだけで、録れる音の質は大きく変わる」と伝えた。

 

中川さんは京都市出身、奄美市名瀬在住。映画監督として短編、長編それぞれで受賞歴があるほか、音響技師として音楽映像作品などの制作にも携わる。妻で女優の國武綾さんが監督し、加計呂麻島で撮影したドキュメンタリー作品「夫とちょっと離れて島暮らし」のプロデューサーも務めた。

 

22日の講座は10人余りが参加。中川さんは撮影現場で使う音響機材について、被写体自身が身に付ける「ピンマイク」や被写体に向ける「ガンマイク」などマイクの仕組みや種類を説明した。実際に音声の収録体験もあり、参加者は機材の性能を実感した。

 

さらに中川さんは「とにかく狙った音声を確実に録ることが大切。ズレは編集で修正できる」「機材が良くないと、(聴いている人の)音の感性も劣化する」などと助言。「マイクチェックする時に『本日は晴天なり』と言うとプロから感心される」など小話も挟み、会場を和ませた。

 

アマミシネマフェスティバルは24日まで。23日以降は「夫とちょっと離れて島暮らし」を含む映画や一般公募の映像作品などが上映されている。問い合わせは電話090(5741)0626NPO法人ワラビィの川元一生代表理事。