丁寧な駆除作業呼び掛け 環境省職員が外来種講話 龍郷町・龍南中
2025年01月24日
子ども・教育

龍南中学校であった環境教育講話=23日、龍郷町
龍郷町の龍南中学校(碇山信行校長、生徒134人)の1年生55人を対象とした環境教育講話が23日、同校であった。環境省奄美野生生物保護センター自然保護官補佐の白石大晴さんが講師として来校。生徒らは講話を通して外来種に対する深い知識を得た。
同校が例年、総合的な学習の時間で行う授業。30日には同校周辺で外来植物の伐根作業も予定している。
講話で白石さんは外来種について「もともとその場所にいなかったのに、人の影響で他の場所から入ってきたもの」と紹介。奄美大島にも多くの外来種が入ってきており、身近なサトウキビやスモモ、タンカン、ニワトリ、イヌ、ネコもそれに該当。「人間の生活に欠かせない外来種もいる」話した。
外来種の中でも問題のある生き物として「侵略的外来種」を解説した白石さん。問題は①生態系への影響②人・生命・身体への影響③農林水産業への影響―に分けられると説明した。
奄美大島の侵略的外来種の代表例として「オオフサモ」「オオキンケイギク」「マングース」「アメリカザリガニ」などを挙げ、「外来種は生命力が強いものが多く、一日の駆除では、ほとんどの種類の外来種はなくすことはできない。丁寧な駆除作業が大事」と呼び掛けた。
授業を終え、中里優月さん(13)は「サトウキビやタンカンなども外来種と知り驚いた。環境に悪い影響を与える外来種を発見したら、環境省の人に伝え、適切に処理したい。自分たちも少しずつ取り組んで数を減らしていきたい」と話した。