大島北が上位入賞 最終プレゼンに奄美から2校 みらい甲子園県大会

2025年03月09日

子ども・教育

伝統野菜を使った地域活性化策を発表した大島北高の3人=8日、鹿児島市

高校生がSDGs(持続可能な開発目標)を主体的に探究し、さまざまな取り組みを創出・発表・表彰する大会「SDGs QUESTみらい甲子園鹿児島県大会」(同実行員会主催)のファイナルセレモニーが8日、鹿児島市の鹿児島銀行よかど鹿児島本店ビル賑わい広場であった。奄美の大島北、大島を含む11校12チーム(計48人)が参加。伝統野菜の地産地消を促進し、地域活性化につなげるアクションプランを紹介した大島北が上位4チームに選ばれ、鹿児島銀行賞を受賞した。

 

みらい甲子園は2024年度、全国23エリアで開催。3回目となる鹿児島県大会には17校53チームが応募した。1、2次審査を経てファイナルに進む12チームが決定。8日のプレゼンテーション後、最優秀賞、優秀賞、鹿児島銀行賞、川商ハウス賞が発表された。

 

大島北のメンバーは2年の東愛生羽さん、森永優太郎さん、眞希汐さんの3人でチーム名は「トラベじアーマー」。地元の奄美市笠利町に伝わる食文化や島野菜を未来につなごうと、探究テーマを設定した。

 

目標達成に向けて考えたプランは、在来野菜継承者からの聞き取りやレシピ開発、食文化の周知といった取り組み。学校が地域の伝統野菜の種苗を保存する種子銀行(シードバンク)の役割も担うことで、持続可能な地産地消や地域活性化が期待できると発表。3人は「これらの活動が発展していくことで、伝統野菜が奄美の地域や集落のアイデンティティーを支えるものになる」と力を込めた。

奄美の伝統発酵飲料ミキに着目した取り組みを紹介した大島高の7人=8日、鹿児島市

昨年に続きファイナルに進んだ大島は2年の松元泰地さん、大山悠さん、新田妃香さん、當香乃芭さん、進ミシェルさん、市川梨瑚さん、大野日菜子さんの7人が「大島高校英語部」として参加。奄美の伝統発酵飲料ミキに注目し、多くの若い世代に飲んでもらうための工夫や、健康寿命を伸ばすための取り組みを紹介した。