「夏の短期留学in徳之島」

2019年08月06日

子ども・教育

ソテツトンネルを歩き、島の自然に触れる参加者ら=5日、徳之島町金見

ソテツトンネルを歩き、島の自然に触れる参加者ら=5日、徳之島町金見

 【徳之島総局】小中学生らが徳之島の自然を体験する「夏の短期留学2019in徳之島」が1日から、7泊8日の日程で行われている。地元参加1人を含む10人はテント泊のアウトドア生活を基本に、島の自然や伝統文化を楽しみながら体験し、世界自然遺産候補地の島の魅力を学んでいる。

 

 夏の短期留学は「徳之島 遊学PROJECT」(川口明代表)が主催。「真剣に遊び、楽しく学ぶ」をコンセプトに、徳之島の自然や文化に触れる体験を通じた学びの場の提供を目的に初めて企画した。

 

 今回は小学4年生から中学1年まで、関東圏から6人、大阪、熊本、沖縄、徳之島から各1人が参加した。1~4日まではキャンプ場を拠点に自炊しながら、海岸の漂着物の収集・観察やシュノーケリング、ウミガメの産卵調査などを体験。専門家の特別授業では、島の自然や歴史、世界自然遺産について学んだ。

 

 5日は徳之島町金見集落を散策。同集落の元田浩三さんの案内でソテツトンネルを巡り、ソテツの成長や歴史に関するクイズで知識を深めた。夜には同町手々集落の伝統行事「ムチタボリ」の踊りを教わるなど、地元住民と交流した。一行は8日まで島に滞在する。

 

 友人と参加している齋藤エナイ君(10)=東京都墨田区=は徳之島に初めて来島。「虫が苦手だったが、徳之島にはたくさんいるから平気になった。残る期間は東京では味わえない自然を楽しみたい」と話した。

 

 川口代表(42)は「参加者が体験を通じて徳之島を知り、来訪者が増えるきっかけになれば。世界自然遺産に登録されれば観光客の増加も見込まれるため、集落単位で観光客を受け入れる体制づくりも支援していきたい」と述べた。