かるた楽しみ、方言学ぶ 島唄披露もあり、郷土愛育む 芦花部小中

2023年01月17日

子ども・教育

児童生徒が楽しみながら方言を学んだ芦花部小中学校の新春かるた大会=14日、奄美市名瀬(同校提供)

奄美市名瀬の芦花部小中学校(小島士郎校長、児童生徒47人)は14日、毎年恒例の新春かるた大会を開いた。「奄美方言 島口ことわざかるた」を使い、読み手は地元住民。子どもたちは聞き慣れない方言の聞き取りに苦戦しつつ、札の取り合いを楽しんだ。同日は生徒による島唄披露もあり、鑑賞を通じて奄美の歴史と文化に親しんだ。

 

地元の伝統文化に触れ郷土愛を育むことなどが目的。読み手として参加した芦花部集落の重江隆和町内会長(65)は「自分が学生だった頃は先生から『方言を使うな』と言われていたが、島口は立派な伝統文化。今の若い子たちが覚えてくれたらうれしい」と語った。

 

かるた大会は学年(一部複式)に分かれて競技。職員室と各教室をテレビ会議システム・ズームでつなぎ、重江町内会長が職員室から読み札を読み上げ、各教室で熱戦が繰り広げられた。札に書かれたことわざの意味に関する説明もあり、子どもたちは理解を深めた。

 

大会後の島唄鑑賞では中学2年の萩原ふくさん(13)が三味線を演奏し「行きゅんにゃ加那」を歌唱。別れのシーンを描いた歌詞を紹介した。かるた大会と島唄鑑賞を踏まえ、小島校長は「改めて方言の意味を調べるなど学びを深めて」と児童生徒に伝えた。

 

かるた大会について、小学6年の森山莉音さん(11)、日髙海美さん(12)は「意味が分からない方言もあったけど、わいわいできて楽しかった」と感想。同学年の畑田茜さん(12)は「親しみのない方言や島唄に触れる機会は貴重だと感じた」と振り返った。