ゲンゴロウやイモリを捕獲 ビオトープで生き物観察会 奄美市名瀬

2022年07月27日

子ども・教育

炎天下、夢中で生き物を探す参加者ら=24日、奄美市

奄美マングースバスターズ主催の「水辺の生き物観察会」は24日、奄美市名瀬の大川ダムビオトープであった。市内外から親子7組23人が参加。止水池に生息する多様な生物を通し、奄美の豊かな自然環境について関心を高めた。

 

同組織は、奄美大島のマングース防除活動を目的に2005年に結成された。観察会は2017年から開催しており、身近な自然体験から、外来生物の問題に目を向けてもらう目的。一昨年、昨年とコロナの影響で中止し、実施は3年ぶり。

 

観察場所のビオトープは、動植物が安定して生息できる「生物生息空間」を意味し、02年に奄美市によって造成された。水生昆虫や両生類、爬虫(はちゅう)類など多くの生き物がすんでおり、観察会ではバスターの山室一樹さんや環境省職員らの指導の下、参加者はざるや網などを使い、ゲンゴロウやヤゴ、イモリなど約20種類を捕獲、観察した。

 

川遊びが好きで、初めて母親と一緒に参加したという前田克央くん(8)=奄美市=は「虫は苦手な方。でも、たくさんの種類を知ることができたし、シリケンイモリも2匹捕れて、楽しかった」と笑顔。

 

バスターの広報を担当する後藤義仁さん(47)は「奄美は危険生物も多く、子どもたちが安全に自然と触れ合える場所は割と少ない。観察会で多様な生き物に出合い、奄美の自然に興味を持ってもらえたように感じる」と話した。