中学生議員が当局ただす 自然保護、人口減対策など質問 奄美市ひかり議会

2022年08月10日

子ども・教育

市内の中学生が議員として当局へ質問を行ったひかり議会=9日、奄美市名瀬

2022年度奄美市中学生ひかり議会が9日、同市市役所の議会議場であった。市内12校から18人が参加。市内の環境美化や自然保護、学校教育のデジタル化、地域での伝統文化の継承、人口減対策などさまざまな課題を取り上げ、市当局をただした。

 

ひかり議会は市内の中学生が地域の現状や将来を考え、模擬議会の体験を通して、地方議会や、市政について関心を深めてもらうことなどが目的。

 

朝日中3年の山下ひなたさんが議長役を務め、生徒たちは各学校の代表として質問、市の担当課長らが答弁した。

 

金久中3年の満尾寿來(じゅらい)さんは昨年度から学校教育の中で活用されているタブレット端末について質問。学習アプリの導入や、タブレット持ち帰りによる家庭学習への活用など他市町村での事例を紹介し、「学習面で(他市町村と)格差が広がっていないか心配」などと指摘。端末持ち帰りなどの実現に向け、当局から前向きな答弁を引き出した。

 

市中3年の大川亮耶(りょうや)さんは「僕が60歳になっても市集落を守っていきたい。小さな集落に生まれ、育ってきた僕には集落を残していく義務がある」と力説。小規模集落存続や、伝統文化の継承に向けた市当局の考え、取り組みを聞いた。

 

本会議後は金久中、大川中、笠利中の生徒による学校での取り組み事例の発表もあった。

 

「稼ぐ」地域づくりの具体策などを質問した崎原中2年の畠あいさんは「緊張したが、他の学校の生徒たちの意見もたくさん聞けてとても勉強になった」と話した。