地域の特産品身に付けて 紬小物、今春卒業の高校生へ 奄美群島地域産業振興基金協

2024年01月30日

子ども・教育

黒田康則理事長(左)から紬小物の記念品を受け取る古仁屋高校3年の堺柚葉さん=29日、瀬戸内町古仁屋

奄美群島地域産業振興基金協会(黒田康則理事長)は、今春高校を卒業する群島内の生徒らに、大島紬で作った記念品のキーホルダーを贈った。高校生に大島紬への関心を高めてもらおうと2021年から始めた取り組みで4回目。贈呈式は29日、瀬戸内町の県立古仁屋高校(米澤瑞代校長、生徒79人)であった。

 

キーホルダーは本場奄美大島紬1反分を使って製作。県立大島特別支援学校を含む群島内10校に計687個を寄贈する。

 

この日は黒田理事長(45)らが大島紬の着物姿で古仁屋高校を訪問。3年生29人分のキーホルダーを届け、生徒代表の堺柚葉さん(18)に手渡した。

 

黒田理事長は「地域の特産品を身に付けることで、周りの人たちにも見せられる。気軽に使ってもらえたら」と話し、「将来、紬業界に携わりたいと思う生徒が一人でも出てくれたらうれしい」と期待した。

 

今春卒業する群島内の高校生に贈られた大島紬のキーホルダー

 

堺さんは地域みらい留学生として東京都から同校に入学。卒業後は東北地方の大学に進学を希望しているという。「大島紬に初めて触れたときは、昔から伝わるものが残っていることに感動した。キーホルダーは奄美を毎日思い出せるように使いたい」と笑顔を見せた。