大学生や地域の先輩に学ぶ 次世代の人材育成目的に初開催 知名町トライアル公営塾

2022年09月03日

子ども・教育

大学生との交流も楽しんだ知名町トライアル公営塾=8月30日、知名町瀬利覚

知名町トライアル公営塾が8月17~22日に田皆、25~30日に知名の両中学校区であった。全日程で小学生~高校生41人が同塾を利用。全国各地から集まった5人の大学生に勉強を教わりながら交流を深めたほか、地域の先輩を招いて話を聞き、地域や自分自身の将来について考えた。

 

次世代を担う人材育成を目的に町が進める「島の教育魅力化実証事業」の一環で初開催。PrimaPinguino(プリマペンギーノ)社(東京都)が事業委託を受け、運営を担った。

 

最終日の30日は瀬利覚公民館で塾が開かれ、小中学生9人が参加。「大学生ゼミ」では2グループに分かれ、学生が企画した授業を受けた。沖永良部島の地図を使った手作りのすごろくで、升目には「島クイズ」「対話タイム」などがあり、参加者はゲームを楽しみながら島のことを知り、テーマに基づいた対話を通して交流を深めた。

 

「地域学体験」では、地元で働く田中幸喜さん(田中電気工事)、吉田雄輝さん(知名町役場)を講師に招いた。車座になり、地域の活動にも積極的に関わる二人に質問形式で話を聞いた後、社会課題を自分事として捉えようと、身近な人の困り事を挙げ、解決策を考えた。

 

塾で大学生とさまざまなことに挑戦した宮西海都君(11)=知名小5年=は「自分が普段、考えていないようなことを考えるのが難しかった」、西莉子さん(14)=知名中3年=は「島では大学生と話すことがなかったので、大学を選んだ理由や将来の事とか話せて勉強になった」と感想を話した。